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「危機いっぱつ!屋上の対決 −東京の巻−」


監督:青野 暉
脚本:田口 耕三

主なゲスト
クラタジュンイチ・・・なべおさみ
医者・・・湊 俊一


前回のあらすじが紋太の語りで
「夏休みで鹿児島から出てきた隆くんと共にケー100は、晴れの東京入りをしたのだが交通規制の厳しい東京では、K-100も右往左往の有様。ひょんな事から知り合ったクラタという興行師にだまされて、K-100アクロバットショーの契約書に、僕はサインさせられてしまった。遊園地の大階段を登らされたり、水上ショーをやらされたり、あげくの果てはK-100のウォーターシュートショーをやれとクラタに命令され、契約書にサインした以上断る事もできない。覚悟を決めてK-100に乗り込んだのだが・・・」

「紋太さん、止めてくれ!こげな事、もう辞めてくれ!K-100が可哀想じゃ!これ以上K-100をいじめないでくれ!」
「隆くん」
「紋太さん」
K-100に飛び乗る隆!そしてそのまんま遊園地より逃走!
契約違反だとクラタに追いかけられるが「契約違反でもなんでもK-100も、もう我慢がならんのじゃ!」

K-100は住宅街を走っていたが突然煙突の煙が白から赤に変色した!慌ててK-100から降りて釜に手をあてるとものすごく熱い!?「大変じゃ紋太さん!K-100が熱だしとる!」
とりあえず空き地に運んで休憩をして、近所の家に冷やす為の水をもらいに行くと、たまたまそこは医者のうちだったので、一緒に来てもらってK-100を見てもらう紋太。
「わたしは獣医だからな、しかし動物も機関車も無理は禁物だ、すこし安静にして、水で冷やしてやるといい」
と、アドバイスをもらい早速実践。

その頃クラタの元には、K-100ショーのキャンセルの件で電話が鳴りっぱなしだった。
それを見てあきれている節子。

同じ頃、レストランで食事をしている嘉代とノブちゃんもTVのニュースでK-100を見て、慌ててTV局に電話しろと命じる嘉代だったがノブちゃんに「あれはビデオじゃから紋太さんがTV局にいる訳じゃなか」とたしなめられていた。

翌日、医者にK-100の様子を見てもらう紋太。聴診器をケー100にあてて医者の言うには
「熱も取れてなかなかいい響き具合だ、これなら出発してもかまわんだろ」
意気揚々と再出発のK-100!

国会議事堂の前を走り、皇居の前を横切り、甲州街道を爆進するK-100は新宿に入った!
ここでK-100はクラタの手下に発見されてしまう。
新宿中央公園で、紋太と隆は地図を見ながら現在位置の検討をしていた。背後に見えるビルを指し、
「あそこに見えるのは京王プラザホテルじゃ、TVで何度も見てるから間違いなか」と隆。
それで新宿にいる事は分かったが、北海道とは逆に進んでいる事が分かり
「東京の道は難しいな〜」と話していると、そこにクラタが節子と共にやって来た!
とりあえず節子が交渉役で紋太のところへ。

節子の姿を見て喜ぶ紋太、「東京を出るまで道案内を」と頼むが、節子は契約違反で訴えられたら裁判にもなりかねない、それより少し我慢してショーをやれば、と言う言葉に怒って紋太は行ってしまう。
「僕はあんたを見損なとった。もう少しK-100の事をかわいがってくれとると思とった。契約がどうのこうの難しい事は僕にはわからん。ただ僕らは旅を続けたいだけなんじゃ」

東京タワーの見える坂道を走っているK-100。その後をクラタの車が追いかけてくる。
クラタに前をふさがれた為、途中脇道の階段を下り逃げのびる。それを見てクラタは思わずつぶやいた。
「あの化け物・・・」

そしてまたK-100は新宿駅西口にやって来た。その後を追うクラタを逃れてK-100はデパートの中へ?!
その地下街で嘉代とノブちゃんに遭遇、慌てて引き返すK-100!
それを追いかけようとする嘉代だったが、追ってきたクラタ達に突き飛ばされ断念してしまった。

そして来る時通った西口から南口への連絡通路(今は車両通行不能)を戻って走っていくK-100は、一気に晴海埠頭にやって来た!
今は廃線の貨物用の引き込み線路(晴海・豊洲埠頭専用線)を突っ走り日通晴海倉庫へ!それを追うクラタと節子の乗るタクシー。
しかしK-100は貨物用エレベーターに乗り屋上へ。それを追うクラタと節子。屋上へ着くとK-100は今にも飛び降りんばかりに屋上の縁の所で止まっていた。
「これ以上近づくとK-100は何をするかわからんのじゃ!この屋上から飛び降りて自殺するかもしれんのじゃ!」
「そうじゃ、ついでに僕も紋太さんも一緒に死んでしまうぞ」と隆。
節子の言葉にも耳を貸さない2人とケー100。そんな姿に無視して近づこうとするクラタ達を止める節子。

いつの間にやら「要求貫徹」の文字が白抜きされた赤いハチマキをして、ケー100の脇に座り込んでいる紋太と隆。
持久戦になりそうな雰囲気だったが節子がクラタに妥協案を提案。

こでK-100を見逃して北海道に着いてからいくらでもショーをすればいい。北海道まで行けば人気も今より上がってるだろうから成功間違いなし。今後K-100への取材等は一切自分が取り仕切り写真を随時クラタに送るのでその写真を一流紙に売り込んでもらい又その写真をポスターやカレンダーを作れば2重の儲けという訳だ。
それを聞いてクラタも納得。ついでに自分の写真集を出すことも約束させる節子だった。
クラタから契約書を受け取りそれを紋太の前で破り捨てる節子、万事丸く収まり節子も一緒に乗せてまた出発するK-100。

そしてK-100は上野の西郷隆盛の銅像の前へ!
それを見て感激する紋太と隆。
「僕はこの西郷どんに誓うぞ!どげん苦労してもこのK-100を無事北海道に運んで見せる!」
改めて手を握りあう紋太と隆。紋太は節子に記念撮影を頼む。
「ダメダメ紋太くん、もっと胸をはんなくっちゃ」
と節子に言われて反っくり返って銅像の柵の後ろに倒れ込んでしまった紋太の姿がシャッターの音と共にストップモーションになって
(つづく)


今回は素直にビックリしました。。
熱を出して冷やされて元気になる機関車・・・いやいやそればかりかハトバス真っ青のコースで都会の公道を走り回りなおかつ倉庫の屋上まで上がってしまうとは。
ドラマ的にも飽きないで一気に見れちゃう話ですがやはりこれは前後編をまとめて見るに限ります。前編の静と後編の動という感じで一気に見ても全然ダレないです。
前回のあらすじが紋太の語りでしたがもう野沢さんのナレーションは入らないのでしょうか?

しかし前回東京の交通事情は・・・と書きましたが反省しています。今回の追っかけは衝撃映像満載です。なぜ今まで懐かしのドラマを取り上げた番組が数ありながら都心を走り回るK-100のお宝映像が埋もれていたのか!?(答えは簡単、みんな知らなかったからですね)

中でも新宿のデパートの中(小田急か京王かはちょっと特定できませんがデパートの中である事だけは事実)を走るK-100には度肝抜かれてしまい絶句です。「ブルースブラザーズ」のショッピングセンターぶっちぎりをしのぐ衝撃でした。時代的に新宿西口は何かと整備中だったどさくかもしれません。(小田急か京王か特定できる方いらっしゃいましたらご連絡を!)

新宿中央公園から京王プラザホテルを指さしていましたが今では間に都庁があるため再現不可能です。

現実として向ヶ丘遊園から国会議事堂、皇居経由で新宿というと、紋太の台詞にある通りグルグル東京を回ってしまっています。
(仮定するに向ヶ丘遊園から世田谷通りで都心を抜けて一気に大手町へ、そこから飯田橋から四谷、新宿というコースですかね?)
なおかつ新宿から東京タワーの確認できる所(おそらく麻布界隈)へ行って又新宿に戻りそこから一気に晴海埠頭とは!

いや〜やはりケー100ロケ地マップを作り今のロケ地の写真を撮りに行って当時と今の比較コーナー作りたいですね。
キャプチャー画像の使用許可をC.A.L様にもう一度お願いしてみる事にしました。やはり無理かな?

さて次回はK-100の線路走行用車輪誕生の巻きです。お楽しみに!

(2002.7/29up)


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