昭和48年(1973年)4月29日(日) 読売新聞より
初めて水上を疾走
TBSテレビ系「走れ!ケー100」
○キャプション

水上を行く「ケー100」
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※基本的にケー100以外の記事は載せない意向なのですが、同じページに『「走れ!ケー100」の青春』に書かれているケー100と同時期に制作された刑事ドラマの打ち切りの報道もあるので、資料としてあえてトリミングを控えて掲載しています。
 TBSテレビ系の少年向け番組「走れ!ケー100」(金曜午後7・30)では、道路を走る愉快な機関車が番組の主役として人気を呼んでいるが、このケー100が初めて水の上を疾走した。ケー100は、鉄車輪のかわりにゴムタイヤがついており、車体も大部分が軽い合成樹脂。エンジンに防水装置を施せば水の上も走れるので、スタート当初から水陸両用≠ニのキャッチ・フレーズで売っていたが、ドラマ的に水の上を行く必然性がなく、水上を走る機会に恵まれなかった。

それで知恵をしぼった結果、広島県宮島ロケ(5月25日放送分)で紋太(大野しげひさ)が浜辺で昼寝をしていると、潮が満ちて来、ケー100が沖へ流される、という設定を作り、初めて水上に浮かべた。

観光地・宮島とあって、観光客が多数見守る中、無事にケー100が浮かぶ。水の中へ飛び込み、ケー100にたどりついた大野が、運転台にすわり運転を始めると、水しぶきをあげて走り出し、浜辺の観光客から思わず拍手もわく調子よさ。

時速は10キロ程度出るのだが、この日は水上初運転とあって時速4キロぐらい、慎重に撮影が行われた。

もっとも、好天だったとはいえ、水温は10度。腰まで水につかって撮影するカメラマンや照明係、その他のスタッフはブルブル。きついロケであった。

なお、担当の増田弥寿邦プロデューサーは「水上でもうまくいったので、また今後もしばしば水上を走る機会を作りたい」と語っている。
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