石橋正彦裏話
ペテン師石橋こと、杜沢泰文(現・杜澤たいぶん)様が掲示板に書いてくれている
裏話をお借りしている写真と共に再掲載しています。
 
石橋正彦裏話その11 投稿日:2008年 2月25日(月)17時54分2秒

 なくて七癖、あって四十七癖なんてぇことを申しますが・・・
落語ではありませんがK100のスタッフにも面白い方々がいらっしゃいました。
内山カメラマンには随分驚かされました。

内山五郎カメラマン

 亀の話。
九州ロケの時のことです。水族館での撮影があった日の、夕食後スタッフの方達と一杯飲んでいると内山カメラマンが
「正彦、今日水族館で亀の甲羅が水面に浮いていたの見た?」

「いいえ、見なかったですね。亀の甲羅がですか?」

「ああ。見なかったのか、それは残念だったね。亀は脱皮するみたいに甲羅脱ぐんだって」

「うそ!亀が甲羅を脱ぐんですか?」

「いや、俺も甲羅が浮いているんで不思議だなと思っていたら、水族館の人が今、亀の繁殖期でね甲羅脱いでいるんですよって。ほらあそこ見て下さいって底の方指差すんで見たら、甲羅を脱いだ亀のオスとメスがなんともみっともない姿で、ビラビラの皮みたいなのつけた姿で交尾してるんだよね。
水族館の人の言う事には交尾したまま3日間位やってるんだそうだ。それで、交尾が終わったら自分の甲羅に戻っていくんだってよ」

「へーそうなんですか!亀って交尾の時甲羅脱ぐんですか!」

「そりゃそうだろうよ正彦、甲羅あったら亀だってやりにくいぜ」

「それはそうですね。でもよく自分で脱いだ甲羅に間違いなく帰れますね」

「正彦、何言ってるんだよ。鮭が川で生まれて、大きい海に出てからまた自分の生まれた川に戻るんだよ。いい、大海原からみたら自分の生まれた川なんて、針の糸を通す見たいに小さいもんでしょう。それを鮭は間違えず自分の生まれた川に帰って行く訳でしょう。亀が自分の甲羅に戻って行くなんて簡単な事だと思わない、正彦」

「確かにそれはそうでしょうね。でも初めて聞きましたよそんな話!」

49話撮影中の内山カメラマン(写真中央)

私は甲羅を脱いだ、情けない亀の姿を思い浮かべながら眠れぬ夜を過ごしました。
次の朝、しかし自分の甲羅に戻るのは戻るとしても、どうやって後ろと前を間違えずに
戻れるのだろか??甲羅は元々浮くものだろうか??
戻ったらどうやって自分の甲羅を固定するのだろうか??
疑問は後から後から湧いてきます。

朝食の時「知識」さんがいたのでその疑問を真剣にぶつけました。
「昨日の亀の話なんですけどね、前と後ろはどうやって見分けるんでしょうかね?」

「ハハハ、そんなわけないだろうよ。正彦!お前本当に信じたのかあの話」

「え!?あの話、う、嘘なんですか!!」

スタッフの皆さんに大笑いされたわけなのです。

「くそ!このペテン師 正彦をだますなんて!それはないよ!内山さーーん!」

杜澤たいぶん。