ケー100のベース車両について



ケー100のベース車両はどういう物だったのか?

今現在入手可能なケー100の資料が掲載されています「最終回にほえろ!PART3」(岩佐陽一著・扶桑社刊)の青野輝監督インタビュー(このインタビューはケー100ファン必読!)によりますとカナダ産のアンフィ・キャットというバギー車だと書かれています。

そうは書かれてもどういう物だかピンときません。
すると友人から「ケー100のベース車っぽい水陸両用車」の写真が載っているサイトがあるとの情報をもらい早速覗いてみました。
「米国製水陸両用車MAX」という物でした。
なるほど、ケー100よりは少々小さい印象がありますがほぼこれと同じ物だったと思われます。

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今回「MAX」の写真を掲載されている「株式会社 町田工務所」の町田様に許可を頂きましたのでそのページ
にリンクを貼らせて頂きましたのでそのMAXの勇姿はこちらへ


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さて写真で見るに運転席のレバーの形状を見ましても劇中(14話)の中でケー100の操縦法に関して
紋太さんが

「このケー100はな、ハンドルという物は無くて、レバー操作によって動く
右側のレバーによって右側のタイヤを前進させ、停車させる。左側も同じ事。
じゃから右側に曲がる時には右側のレバー操作によって右側のタイヤを停止させる。
左側のタイヤに駆動力が掛かるので車は右に曲がる」


操縦席のつくりを見ますと上記の台詞と一致しますのと足元の方にレバーがあるのが解ります。
そうしてみますと劇中紋太さんがいつも背中をそっくり返して苦しそうに前を見ながら運転している姿も納得できます
又、今回町田様より「MAX」の販売元(製造元?)のURLという物も参考に頂きました。
興味の出た方はぜひこちらのページにも出かけてください。こちらをクリック

これを購入すれば水陸両用のケー100のレプリカが作れるかも!?

(2002.7/14UP)




二玄社刊「CARグラフィック(1969年当時のタイトル表記)」誌1969年10月号(148〜153p)の記事を元に構成。





メーカーはカナダの「ビーホー(BEEHOO)」社。
ボディー素材はアメリカBW社傘下のマーボン・ケミカル(Marbon Chemical)のサイコラックというパテントのABS樹脂。

タイヤはテラ・タイヤ11.5×20のチューブレス。(6個全てが駆動輪で駆動はチェンによる)
エンジンは西ドイツのザックス(Sachs)社製、アンフィキャット用には2ストローク単気筒の280cc16HPと14HP、290cc20HP(DIN)の3種類が存在
トランスミッションは16HPが3段、20HPがベルトドライブの前進1段のトルクコンバーター、後進ギア付き。
ブレーキは16HPが7インチのドラム、20HPが機械式のディスクブレーキ2個(各片側3輪の中央)。
ガソリンは通常の25:1混合、20HPで約14リットル。
車両寸法は全長×全幅×全高が2005×1340×870mm
2人乗り、重量は180kg



16HPが陸上で最高速度37マイル(約60km/h)。
水上では1〜2マイル。(専用船外機をつけても約8km/h)
登坂は16HPが35°、20HPが45°
燃費は約20〜30km/l。



操縦法は戦車と同じでレバー操作で片側の車輪を止めて方向転換、360°ターンをする。
(14話での紋太さんのコメントの通り)
ガソリンタンクは車両前部、エンジンは後部に付く。
テラ・タイヤはアメリカで開発された物で、その用途は泥濘地などを走る為の物。タイヤ自体の浮力と接地面積が大きく泥沼でも安心。
サスペンションは無いがタイヤ自体がショックアブソーバーの役目を果たす。
掲載の写真では解りませんが座席背もたれセンターにはロゴマーク、タイヤには「amphicat」の文字が入っています。

69年当時の日本の輸入代理店はチェンメーカーの山久興業(現・山久チヱイン株式会社)

当時の販売価格やカタログ等が残っていないか山久チヱイン株式会社様に問い合わせた所、
『確かに,弊社で水陸両用車をあつかっていたようです。ただ,当時を知るものが弊社に残っておらず,当時の販売価格・カタログなどは,全く分からない状況です。お力になれず申し訳ございません。』

という事です。残念ですがしかたがありませんね。どなたかご存じの方の口コミ情報をお待ちしております。

さて、今現在のアンフィキャット情報ですが
海外でもすでに生産が終了してかなりたつので本体は入手困難、今はユーザー同士や中古でのレストア用のパーツとかの取引が主なようです。
前述の7/14UP分の町田工務所様より頂いたリンク先のページもそういったページの様です。

そしてそのページに掲載されている「argo」↓という車が「amphicat」の後継機という位置づけの物だそうです。
ARGO

アンフィキャットは海外でもアトラクション用や撮影用(「スペース1999」(1977年)の月面車等)に色々と改造されて使用されてるらしいです。
参考URL
http://www.route6x6.com/museum/Amphicat/acatphotos/acatpicts.html

※NHK教育で放映されていた海外ドラマ「サンダーストーン」(2001〜2002)最終シリーズの惑星探検車みたいなものもこんな感じのバギー車でした。

しかし登坂が45°とはとんでもないです。(どうりで階段が登れる訳です)こうして性能を見てみますとケー100に改造されたのは20HPの方だと思います。
今後はコピーを取った「CARグラフィック」誌の記事もキャプチャーして掲載する予定でいますので又機会を見て更新するつもりです。お楽しみに。

(2003・3/22UP)


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