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ケー100はむかし 北海道で 石たんを はこんでいました。
けれども、石たんが とれなくなると、つぎつぎに 人の手にわたり、
ついには、九州で つぶされて しまったのです。
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ところが、SL大すきな 紋太おにいさんと 隆くんたちは
もとどおりになおそうと ぶひんあつめに いっしょうけんめいでした。
隆くんは信一くんちのこうばの えんとつほしさに たいへんなかけを 
したのです。
「隆、ほんとにやるんだな」「もちろんさ」
「じゃっどん、そげなふとか桜島大根をナマのまま たべられるわけ 
なか!!」
「ぜったい くうてみせるぞ!! 


あの
えんとつをケー100につけるぞ!!

そのかわり かけにかったら えんとつ よこすんじゃど。」
大根にむしゃぶりついた 隆くんは、くるしそうに ゲップをしました。
「そらみろ!きょうは こいでやめとけ。えんとつは にげたりしもっさん。」
「まけた!まけた!このえんとつ
 
                          *SL−じょうききかんしゃ
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隆のものだ。きょうは かえって くすりでも のんどいたほうが よか。」
「いやいや、きょうじゅうに つけるんじゃ。」
「ほんとに ごうじょうもんじゃな、おまえは・・・。」


がんばれ!!がんばれ!!
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つぎのひ 隆くん、がっこうからかえってくると たいへんなことが
おきていたのです。
それは、ケー100をつんだトラックが でていくところだったからです。
「おとうちゃん どうすっとね?。」
「うったんだ
「ひどいよ ひどいよ。」
「なに いうちょるか。 あげなものあるばっかりに わしは みんなに
かおむけ でけん。
あんな かけなどしよって!!。」
「じゃっどん、くみたてても いいって・・・。」
「そりゃそうじゃ!。
おまえが きかいを くみたてるのは 大さんせいじゃ。」
「だったら うっちまうこと なかろ。」
「あれが よもや うごきだすとは おもわんかったでのう。」
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そのとき、紋太さんが 隆くんの おとうさんのところに やってきて−。
「やっぱり 隆くんは おやじさんゆずりの さつまはやとですよ。
なかなか たのもしいですよ。」
「ひとのことだと おもって そんなこといいよる。こまったやつだ。」
「でも おやじさん そっくりなんですよ。」
「なに いいたいんじゃ!?。」
「うーむ、ですから かいもどしてやったら。」
「でけん、でけん!!。」


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